ねむ……

あーすっごく眠い。物凄く眠い。今夜は一杯書いたような気がする。本当は書けてる小説のアップがめんどくさい。
えーと深夜を回った頃に『とある一日』の更新をします。数日振りだな……。もうエロス書くのが楽しくてね。

ついでに何か書いてみた
けどちょっと某さんの小説を読んで心動かされた直後なので微妙に話題が近い。気がする……

『終着点』

 その青年が竜崎に対して嫌悪の表情を向ける度に彼は傷ついた。竜崎はまず自分がいとも容易く心を揺さぶられてしまったことに驚き、それからたかだか一人の青年のために自分が一喜一憂してしまうことに動揺した。彼のためになら何だって投げ出してもいい、と発作的に考えてしまった事は最早悲劇的だった。そして竜崎がその考えを抱いたのは一度だけではなかった。
 彼は美しい。夜神月は非常に美しい青年だ。彼があれだけ沢山の人間を殺してきたのだと考えるだに竜崎は感嘆の溜め息を吐かずにはいられなくなる。月は美しい。竜崎は敬虔な信者のように月に頭を垂れた。月が今すぐ竜崎の首を落としたのだとしても彼は後悔の気持ちすら抱かないだろう。だが月はそういった執着を見せるどころか竜崎を全く無視した。彼の頬には冷笑が浮かんでいる。
「云っておくけど、僕には触れるなよ」
 竜崎はしばらく沈黙した。それからゆっくりと口を開いた。
「……月くんが女性でなくて良かった」
「そう」
「あなたが誰かに優しく愛を囁くところを想像すると吐き気がします。男に犯され孕むところを想像するのは拷問のようです。手っ取り早く狂いたくなります」
「ふうん」
「しかし何よりあなたが重い腹を抱えてそっと撫でるところを想像するのが一番最悪です。あなたからは母性本能や愛情を感じたくない、そういったもので媚びるところを見たくありません」
「勝手だな……」
「ええ、」
 月は竜崎などさして気にかけていない。あらぬ方向を眺めながら上の空で返事をする月の唇をくるしく見つめながら、竜崎は薄く微笑んで頷いた。
「……あなたには、あいじょうなどというものは、ありません……」
 囁いた声が月に届いたかどうかは知らない。
 若い神のための巡礼、道は長く神は人間を顧みない。その終着点が見えないのならいっそみちづれにしてやりたかった。